PeggyMYG

めしのPeggyMYGのレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
3.7
なんと言っても原節子。
どんな役であっても凛として美しく、とにかくスクリーンに映える女優さん。当時の独特なセリフ回しも好きだ。

倦怠期を迎えた若い夫婦。
同じことの繰り返しの日々に疲れた妻は、あるきっかけで自分が大事にされていないという気持ちで一杯になってしまい…というお話。
未熟な夫婦の「雨降って地固まる」過程を描いているが、そうは言ってもこれからもいろいろあるだろうなーと思わせるラストがいい。

多少の違いはあれど時代を(国もかな)超える共通のテーマですね。


知っている俳優の若い頃の姿を見るのも単純に楽しかった。

上原謙はかなり年下の奥さんとのイザコザで晩年よくワイドショーに出ていた笑。
本作ではイライラするほど鈍感な夫だが、生真面目でスッキリした二枚目だ。

後半一徹な小林桂樹の演技には溜飲が下がった。ついこの間までTVで見ていた気がするけど、亡くなってから10年以上経つのか…。

恐妻家で奇人のイメージが強い大泉滉もまだトレードマークのヒゲがなく、日本人離れした風貌(祖父がロシア人)がノリの軽い若者の役にピッタリ。若い頃の水谷豊みたい。カワイイ。

浦辺粂子、杉村春子、山村聡…。
懐かしい面々の演技を堪能しました。
戦後間もない大阪の風景を見られるのも貴重。観て良かった。
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