アウシュビッツ収容所のとなりで平穏に暮らす所長家族の幸せな日常。
画面に映るものがあまりにも淡々としているので、想像力をフルに働かせざるを得ない。
特に所長ヘスの妻の“無関心”が徹底している。彼女にとっては夢見ていた豊かな生活が手に入ったことが全てで、それ以外は関係ない。恐ろしくも滑稽。
この状況の異常さに気づいて行動したのは、しばらく滞在するつもりで娘の暮らしを見にやって来た妻の母。
自分が感じる生理的な耐え難さを今の娘に話しても受け入れないだろうと、置き手紙のみで去っていく。
本作のように狙いがはっきりしている作品は、観客にそこを気付かせる監督の技量が絶対必要だろうけど、本作はその“親切”加減がちょうどよかった。
これ以上やると演出過多だし、これ以下だと作り手の独りよがりに感じてちょっとシラける。
音響も含め、映画ならではの体験なのは間違い無いので、できれば劇場での観賞がよいと思います。
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一緒に観た友人と観賞後に感想＆答え合わせの会食。
パンフレットはとても気合が入った作りで、黒地に白抜き文字のオシャレなものだったけど、この日老眼鏡を忘れた私たちには読めませんでした笑
