不機嫌な文子にメルシィ

ヒックとドラゴンの不機嫌な文子にメルシィのネタバレレビュー・内容・結末

ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

名作だと聞いていてやっと鑑賞。
ダバダバ泣いてしまいました。

伏線の貼り方が丁寧で、それを拾い上げていく過程で毎度泣いてしまう。

「バイキング」という「父親の息子」になりたくて無鉄砲なことを繰り返すも、師匠のもとでじっとしてろと怒られるヒック。
父親や師匠の愛情をきちんと感じ取っているからこそ、「バイキング」になろうとするヒック。
そんなヒックがトゥースと仲良くなっていく様子はとても良かった。
ヒック=トゥース、という図式を見せるのがかなり早い段階であったので、ヒックが自己分析して弱みを改善していく様なんだなあ、自分を認めていく様なんだなあと。
だからこそ、カンペが飛んでいってしまってもトゥースと一体化できたシーンは本当に感動的。
トゥースもヒックも同じかおしてるんだもん……。

最後の父親が謝るシーンも素晴らしかった。
その前に、戦闘前に「お前は自慢の息子だ」って謝ってるけどバイキングの帽子を被ったままなんですよね。
つまり、「父親の息子」としてヒックを認めている。
でも、ヒックは投獄された場面で「僕の言葉を一度でも聞いてくれたことある!?」って訴えてるんですよ。
ヒックはヒック自身として父親に認められたい。
だから、最後トゥースが父親のことを認めてヒックを差し出した時に、(脈を確認するために)バイキングの帽子を投げ捨ててトゥースに感謝した場面で、やっとヒックがヒック自身として父親に認められた。
細かい伏線をこれだけ丁寧に組み立ててテンポも失わず、すごい作品ですね…!

後半はもう、ずっと泣いてましたが、最後原語タイトルドーンでトドメをさされました。
タイトル、「How to train your dragon」なんですね。
全然知らなかったので不覚を取りました。
涙が止まらない。

本当に素敵な作品でした。
今度はもっと落ち着いて見直したい。