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泳ぐひとのtaatタートのレビュー・感想・評価

泳ぐひと(1968年製作の映画)
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これは、、いいもの見た。

上裸のマッチョが近所のプールを泳ぎながら家に帰る。
明らかに摩訶不思議な筋書きなのに、男の人生さえ描くカルト作。

一応アメリカンニューシネマの作品として数えられることもあるみたい。

原作はジョン・チーヴァーの『泳ぐ人』。
ニューヨーカーに載っていた短編らしい。

プールが登場する度に話が展開。
はじめの華やかな雰囲気からどんどん廃れていく情景が、映像演出として単純に良い。

中盤の、裸一貫で車がビュンビュン走る車道を渡るシーンが好き。

バート・ランカスター演じる主人公が様々な人と出会うことで、彼の人間性や過去が暴かれていく様は、あらすじの奇妙さの割にはよくある構造である。

アメリカの階級社会の風刺というような言われ方をされているよう。
個人的にはマッチョイズムの功罪みたいなものを強く感じた。

過去の愛人に「あんたのマンスプまじできつかったっすわぁ...喜んでたの全部演技だから」と拒絶されるシーンが悲哀すぎる、良かった。

そういう意味では近作の『敵』に近しいものを感じる。
立ち代わり女性が出てくる様子も似ている。

そんなコンセプト的に、バート・ランカスターの外見的なマッチョがハマりすぎている。
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