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八日目の蝉のmiwamachineのネタバレレビュー・内容・結末

八日目の蝉(2011年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

誘拐・カルト編のジメジメ感から脱出するかのように希和子とエリナ(薫)のキレイな思い出がある小豆島編へ移り、エリナ(薫)自身が過去を思い出しどんどんと自分の中にある思いを見つめ直していく過程が進むに連れて、犯人の希和子へどんどん感情移入してしまった。
本作は「母性」がテーマであり、様々な場面で「母性」が描かれていたが正直どれも歪んだ母性ばかりだったので、映画の最後にエリナが言った「まだ会ってないけど、私、(お腹の中にいる)この子のこと好きだ」みたいなセリフでやっと救われた気がした。

John Mayerの「Daughters」が作中で流れるのは解せないが、永作博美が歌う「見上げてごらん夜の星を」は前半のお星さまの歌の伏線回収もあって◎
永作博美が演じるヤバい女、小池栄子の影がある猫背な女、井上真央の出世作(?)であるキッズ・ウォーを思い起こさせるツンツンだけどやっぱ影がある女、と、とにかく女性が主役な映画であり、男性主要人物(エリナの父や劇団ひとり演じるエリナの彼氏)はろくでもない奴らだが、小豆島の写真館の男性はジブリ感がありこれまた救われポイント。

いやーしかし、この写真館の永作博美の演技は凄まじく、また薫幼少期の子役ちゃんも素晴らしかった。泣かせてもらいました。
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