ロム

八日目の蝉のロムのレビュー・感想・評価

八日目の蝉(2011年製作の映画)
3.6
原作が、実話を元にした作品であるということで気になっていた映画。(ただし実話の女性が犯す犯罪は誘拐ではない)
いろいろとやりきれない、かなり重い気持ちになる。
登場する女性たちの大半は身勝手な男性の被害者と言えよう。
一番気の毒なのはカオルことエリナ。マロンの言う通り、何も悪くない。
実母も、その性格にかなり難があったようだが、誘拐さえなければ娘との関係はもっとまともなものになっていただろう。
エンジェルホームの女性たちも、おそらくは男性に苦しめられてあの場所に行き着いたと思われる。
要するにこの作品の男はクズ。(素麺屋のご主人と写真屋さんは除く)

だけど結局、法を犯してしまった側が裁かれる。法治国家である以上、そうでなければならない。
つまり、愛情や母性は所詮法律では測れないのだ。
それがやりきれない。
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