SHOHEI

イレイザーヘッドのSHOHEIのレビュー・感想・評価

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)
3.8
フィラデルフィアの印刷工として働くヘンリーはある日恋人のメアリーの実家のディナーに招かれる。そこで彼はメアリーとの間に子供をもうけたことを知るが、産まれたのは人とは言い難い異形の生き物だった。やがてメアリーは育児に耐えかね家を出ていく。仕方なく子供の世話をすることになったヘンリーだったが…。

リンチワールドが炸裂する彼の長編デビュー作。おそらくリンチにしか解読できない不可解なストーリー。万人受けは決してしないダークでファンタジックな世界観。異形の子供や胎児のような謎の物体、おどろおどろしい出血表現はグロテスクなのに不思議と魅力的に見えてくる。1976年制作の作品だがリンチ独特の映像表現のおかげか時代感をまったく感じさせない。ストーリーの意味を理解できるかではなく、この雰囲気が癖に刺さるかどうか。カルト志向を地で行く傑作だと個人的に思う。
SHOHEI

SHOHEI