"赤ん坊"という未知の存在に対する嫌悪感と畏怖、それらによる強迫観念の映像化・具現化。
この作品は監督自らの感覚つまり男性的目線からの感覚であるが、自分の中から人間(子供)を産み出す恐怖と嫌悪感を持っているという点で、女である私も感覚的ニュアンスが重なる部分がありゾクゾクしながら一秒一秒を噛み締め鑑賞した。
登場人物達の神経質的動作や終始ひたすら不穏な音が流れている事が更に鑑賞者の不快と狂気を増進させる。
リンチの上質な悪夢に呑まれてしまう。
因みにこの作品、撮影に五年を費やしたそう。そして撮影は全て夜の時間帯のみだったとか。