猿の惑星シリーズの5作目。原題Battle for the Planet of the Apes。控えめに言って駄作。過去4作は出来の良し悪しはあっても、それぞれシリーズの歴史について新しい側面を描いていた。今作は猿側と人間達のステレオタイプな抗争のみで観るべき点が一切ない。
シーザーが仲間と滅んだ都市へ旅立つとこなんかはすごいワクワクしたけど、全然ミュータントに見えない人間が出てくる辺りから怪しくなった。そもそもオープニングのリキャプ映像の編集の仕方が無駄に長ったらしくて嫌な予感がしていた。
エンディングもシーザー像の流す涙が気味が悪い。共存によって平和が訪れているのに、こんなオカルトチックに涙を流すかなあ。正直自分は結局ループしていくだろう未来に涙したんだと思っちゃった。演出が不気味すぎる。
1作目でビックリした猿による人間の支配。下等な筈の猿は、同族殺しの人間より実はマシかもしれないという説得力を持っていた。今作の猿殺しのアルドー将軍の話はそのシリーズの1番の肝も台無しにしてしまった感がある。
完全に蛇足で、残りカス、という言葉が自然に出てくるシリーズ最終話。気を取り直してリブート版に期待しよう。あその前にティムバートン版もあった。
