NakamuraToru

三月のライオンのNakamuraToruのレビュー・感想・評価

三月のライオン(1992年製作の映画)
4.5
矢崎監督、趙方豪さん、由良宜子さんを招いて開かれたムーンライトシアターで観た。ハマった。

兄がアイスに送ったプレゼントと、それに対する彼女のリアクションにハマれるかどうかが評価の分かれ目だと思う。ラストのアイスの表情がライオンにしか見えないとか、欄干を歩くシーンの安全対策はあったのかとか(上映後のトークショーでの監督のコメントでは、落ちた場合に備えて下にいるスタッフが受け止める準備をしてしていたらしい(!))、あちこち気になるポイントは多いのだけれど、この作品に漂う乾いた空気と兄を想うアイスのひたむきさがとにかく良い。

劇場で販売していたカセットテープのサントラも擦り切れるほど聞いた。

同じ日に鑑賞した友人から「あの部屋が綾波レイの部屋のモチーフでは?」と後日聞いて、妙に腑に落ちた。確かに。

趙方豪さんは優しげな眼差しで好演された。合掌。
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