NakamuraToru

海と毒薬のNakamuraToruのレビュー・感想・評価

海と毒薬(1986年製作の映画)
4.5
医学部を志した高校2年の春に観た。トレンディドラマでフェロモンを撒き散らしていた奥田瑛二の重厚な立ち振る舞いに驚いた。
モノクロの画面もその迫力に力を与えていたと思う。
パンフレットによると、手術のシーンで流れる血液はスタッフからの献血とあった。もちろんモノクロだから色彩は判別できないけれど、流水の中に滴下されて流れるそれは明らかに密度の違いで作り物ではないと思われたし、プロになった今でもそう思う。

遠藤周作作品の中でも特にヒリヒリさせられる一本を見事に映像化してくださった熊井啓監督はじめスタッフキャストの皆さん、本当にありがとうございました。
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