海外在住spiritualママ

ハード キャンディの海外在住spiritualママのネタバレレビュー・内容・結末

ハード キャンディ(2005年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

”赤ずきんが仕掛けるオオカミへのゲーム”です。

14歳の少女をどうにかしようとする、大人への復讐。この映画で彼女は少女代表として、ロリコン男への戒めを決行しただけです。
純粋無垢な女の子をあの手この手で誘い出し、一体今まで何人の少女が卑劣な変態大人の”性欲処理”として扱われてきたのか、そこが問題。


やり方は間違っていますが、殺しはしていません。
相手は、そんなこと理解もできない無垢な子供だからです。
だからこそ、そんな小さな女の子が、仕掛けた、仕掛けなければいけなかったと、彼女自身も知っていたのです。教養はあり、頭は切れますが、所詮14歳なのだという所も、私たち大人が、あの映画から見つけないといけないといけないという所でもあるかもしれません。そして、大人に、理解されるべきだということ。ロリコン趣味の変態大人へ、あなたが相手にしているのは、自分がどれだけ何の常識も分別できない、ただの小さな女の子でしかないのかを。そんな人間を相手にしているという罪深さを。

またなぜ男性は最後に死ななきゃいけなかったのか?気づいたからだと推測。
どれだけ浅はかなことを、酷いことを、まだ何も知らない少女たちにしてきたのかってことを。自分の罪を認めたということ。だけど、結局は、認めただけで、それがどれほどまで悪いことなのかまでは理解していないようにも見えましたが・・・ただ追い詰められたから、自殺したというのも50%ぐらいに感じました。そこがこの映画の一番怖い所だった。私個人の意見ですが。

これが赤ずきんの最終目的。オオカミが気づくか、悔い改めるかのゲームであったってことです。
これがゲームとしか捉えられないほどの子供相手なのよ!大人ならわかるでしょ?しょうね。

私は今の日本に必要な映画のような気がしますが・・・
悪い意味でも、良い意味でも。
ただのグロイ映画じゃないと思いますがね・・・。

グロいシーンは睾丸摘出手術のシーンとしても、血は少し見せたものの、実際に彼女が手術を行った証拠は映画の中に出てこなかったし、彼女も頭脳ではぐらかして脅しただけの様に思うから実際はしていないと思うな。

私はこの映画でエレン・ペイジの演技に惚れこみました。それ以来トリコ。彼女の映画に駄作なし。