60年代後半、サイケデリック・カルチャー全盛における、アメリカの若者たちの姿を追っている、風俗ドキュメンタリー。「映画的に面白くするための嘘」が混じり合う、いわゆるモンド映画。

登場する若者カルチャーは、前衛的な服装を追い求める婦女子、日本製のバイクでオフロードを疾走するバイカー、権力に抗うフラワー・チルドレン、ナイトクラブで一心不乱に踊り狂う男女、ドラッグに溺れるフリーセックスのグループなど。

胡散臭さでいうと、「Tokyo KARATE Federation」なるカラテ道場が、色々な意味で破壊力あり。道場に掲げられている国旗が「日本・アメリカ・韓国」というのが、何ともいえない。テコンドーの道場も兼ねているのなら、まだ分かるのだが。

サンセット大通りのナイトクラブ「Whisky A Go-Go」は最初のディスコといわれているため、資料的価値を見いだすことが可能。後に「イージー・ライダー」の撮影を手掛ける、ラズロ・コヴァックス（偽名でクレジット）の仕事ぶりにも注目すべし。

67年製のアメリカ風俗ドキュメント。モッズ族の生態なんて興味ないので、退屈。「歓喜のたわむれ」の抱き合わせで、名画座にて鑑賞。