春とヒコーキ土岡哲朗

ソルトの春とヒコーキ土岡哲朗のネタバレレビュー・内容・結末

ソルト(2010年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

スター女優のアクション映画!っていう感じを享受できる。

大型車の荷台から荷台へ飛び移るスタント、壁を蹴った反動を利用してのキック、パトカーを次々に粉砕していくカーチェイスなど、アクションシーンが楽しい。序盤で、袋のねずみになりながらも、即興で小さなミサイルを作ったところが格好良かった。

夫のことを愛しているけど、元々夫に近づいたのも計画だったり、どの辺まで感情があるのか分からない、恐ろしいミステリアスさ。自分を育てたロシア側の組織も皆殺しにし、観客はずっとソルトの正体が分からず振り回される。しかし、夫の死で激昂する辺り、愛情豊かな方のソルトが本物だったんだ。

国家の英雄になれると盲目に息巻く人間たちと、濡れ衣を着せられるソルト。視点によって国家の英雄は、悪魔にもなりうる。それを企んでいるのは実行犯よりも上の、安全圏にいる人間。そう言った勢力との戦いを、苦しみながらも続けていく本当の英雄が象徴されるラストだった。