このレビューはネタバレを含みます
「羊たちの沈黙」の殺人鬼、ハンニバル・レクター博士誕生の前日譚的作品。
若かりし日に羊たちの沈黙は超話題作であったのは記憶があるが、実は全くシリーズを見ていない。
しかしながらAmazon prime のおすすめに出てきたので鑑賞してみた。
ハンニバルの狡猾で粘着質で精神病質を感じさせるアンソニー・ホプキンスの表情や眼差しは流石といったところ。
ホプキンスでなくてはこの役は成立しなかったのではないかと思う。
一方のグレアム捜査官を演じるエドワード・ノートン、難事件を解決する頭脳明晰さ、正義感、そうした姿を嫌味なく自然に演じておりこれもまた適役だろう。
２人の演技は見事。
一方本作での犯人ダラハイドを演じるレイフ・ファインズはやや顔立ちが優しいようにも思う。
祖母の虐待によって犯人ダラハイドの内面で静かに巨大化していく狂気の、にじみ寄るような怖さがいまひとつ演じきれていないように見える。
火を点けた屋敷の中で自害し事件解決かと思われたところ、実はそうではなかった、という最後のひと山はちょっと読めてしまったところもある。
ダラハイドの配役が引っ掛かる、という感想です。
