1988年 アメリカ 監督バリー・レヴィンソン
キャスト:ダスティン・ホフマン、トム・クルーズ
ダスティン・ホフマン、トム・クルーズの共演。トム・クルーズが若く、瞳がどこまでも澄んでいる。この時すでにトムの将来の活躍がしっかりと見える目力を持っている。これが本当の「イケメン」という。
映画が始まってすぐ、電話で喚き散らすチャーリー（トム・クルーズ）の姿が映し出される。金のためにいい加減な仕事をし、人間関係もまともでないのが、最初のこの5分で観客は理解する。
そんなチャーリーに絶縁している父の訃報が届く。葬儀に駆けつけたチャーリーだが、目当ての遺産は「サヴァン症候群」の兄名義で信託されることを知る。
遺産分割を要求するため、兄を病院からロスへ連れ出す。
最初のシーンを見ているだけに観客はチャーリーが何をやらかすかハラハラさせられる。
ロスまでの二人のロードムービーが始まる。
次第に兄を理解するチャーリーをトム・クルーズが熱演。それに対比させながら、ダスティン・ホフマンの演技が際立つ。
映画のラストは、レイモンドを電車で見送るチャーリーの姿。映画の始まりのあの苛立ちがすっかり消えて、温かい笑みに満ちている。子供の頃支えてくれた「雨男（レインマン）」をこころに取り戻した瞬間だ。
#2022-57
死ぬまでに観たい映画マイベスト1000-3
