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ピアニストのnemo取込中のレビュー・感想・評価

ピアニスト(2001年製作の映画)
3.6
『手紙を読んで、あなた次第、道具もあるし、以上』

ママの過干渉、娘を滅ぼす
原作者の女性エルフリーデ・イェリネクさん自身が母からの要求過多の教育志向のせいで精神科医にかかっていたそうです

ピアノレッスンが大半を占めているのにそんなことは忘れてしまいそうなくらいの置き去り感
主人公、青年、どちらの立場にもなりたくはない
性癖なんて人それぞれなのでいくつかのシーンには驚きはしませんでしたが、SMや緊縛プレイに興味がない相手にあんな事細かな指示書添付したら相手は大変
主人公はもちろんのこと、愛の表現の仕方がわからない歳上の女性に戸惑いながら素直に実行しようとする青年が痛ましかった
劇中のピアノ曲がなかったような無音のエンドクレジットがさらに痛ましい余韻を残します

「ファニー・ゲーム」「71フラグメンツ」を経てやっと三作目、ハネケ監督さんますます興味深いですが理解し難い
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