期待の原石タイプ

シンドラーのリストの期待の原石タイプのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
3.9
物語的な伏線や仕掛けがある訳では無いが(ノンフィクションだから当たり前だが)、ホロコーストを歴史的事実として強烈に語り、それが現実に起きたことだということを嫌という程突きつけられる。
なんの躊躇いもなく引き金を引くドイツ軍兵。この当時、どれだけユダヤ人の命が軽んじられていたかということが伝わってくる。
特に、シンドラーが「もっと救えたはずだ」とシュターンに泣き崩れるシーンは印象的だった。ただの英雄としてシンドラーを描かないことで、ホロコーストという悲劇を忘れさせないという意図を感じた。
戦時中は白黒、現代をカラーで描くことで、現実に起きたことだということをさらに印象づけている。
史実を描いた作品として、語り継がれるべき映画だと思う。