謎の集団に拉致された女性を助けるために、携帯電話のやり取りだけを頼りに奔走する青年の活躍を描くサスペンススリラー。「セルラー」の中国リメイク。
オリジナルの「セルラー」はハラハラドキドキてんこ盛りの傑作。
なのでどうやってもオリジナルには敵わないが、カーチェイスなど中国映画らしさを取り入れながら頑張っていますね。
細かい部分の設定を除けば基本的にはほとんどストーリーは変わらないので、忠実なリメイク作品と思います。
オリジナルからの大きな変更は主人公は女たらしのチャラ男でしたが、今作はどこにでもいるような平凡な男性が主人公になっています。
拉致された女性は人妻でしたが、今作は未亡人となっています。
アクションシーンは監督がジャッキー・チェンさんの映画でもおなじみのベニー・チャン監督という事もあり、香港映画仕込の迫力のあるアクションををみせてくれていてなかなかのものに仕上がっています。
途中オリジナルに比べると話的にスピード感が落ちてしまったのは残念…。
主人公のアパンを演じるルイス・クーさんはいつも通りの安定感。
気弱だけど正義感がある人物を上手く演じていました。
グレイス役を演じたバーヴィー・スーさんも迫真の演技で良かったです。
オリジナルはとあっさり終わってしまったラストでしたが、本作は感動的で秀逸でした。ラストシーンはオリジナルを越えたかなと思います。
ラストクレジットの演出はオリジナルと一緒だったのは思わずニヤリ。
完璧に近いオリジナルをリメイクしましたが、中国らしさもあり良く出来たリメイクだと思いました。
