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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチのchaooonのレビュー・感想・評価

4.9
先週浦井健治×女王蜂アヴちゃんの日本キャスト版観に行ったので、映画も再鑑賞🎶

オフ・ブロードウェイで人気を博したジョン・キャメロン・ミッチェル主演のミュージカルの映画化♪
JCMは舞台版に引き続き主演のヘドウィグと監督を務めてます♬

人は昔、4本の腕に、4本の脚、1つの頭に顔が2つ、背中合わせにくっついた一つの存在で、幸せに満たされていた。
でも愛はまだ知らなかった。
愛が生まれる前の話。
プラトンの「愛の起源」

"失われたカタワレ"を求めるヘドウィグの「過去」の苦悩と「未来」への愛の旅🎶

もうとにかく、曲!!!
楽曲が最高🎶🎶
ここ1〜2週間はオリキャス・レコーディングをヘビロテ♪

大学の頃、友達内でヘドウィグブームがあって、夜な夜な上映会が行われました♪
曲の素晴らしさとアートな展開、そしてメッセージ。みんなヘドウィグに魅了されてました♪

曲はその頃から大好きだったけど、当時、愛も性も自分が何者かも、何一つ分かっていなかった自分には、あまりハマらず周りの熱狂が遠く感じて、余計にピンと来てなかったんだけど…

10年以上振りに観た今は、やっと作品の本質が見えた気がします。一つ一つの歌詞や、台詞がとても重く心に突き刺さって、なんだか目からウロコ!新しい作品に出会えたような感動がありました✨✨

あの時よりも色んな痛みと喜びと、孤独と限界と、人生の曖昧さと、困難を乗り越える力、そしてカタワレの存在を少し知って大人になれたかな♪
世界と愛は今でもよく分からない気がするけど。でも昔より自分が嫌いじゃなくなったからかも♬

生殖活動としてのSEXではなく、元から一つだった存在に戻りたいという捉え方が、どうしようもなく好き。

場面ごとに変わるヘドウィグのステージ衣装と髪型がホントにどれも魅力的♡
"Wig In A Box"はシーンとして可愛い♡

白銀の光に包まれ、しっとり響く"Midnight Radio"
熱くて、深くて、重くて、それでいて浮遊感がある🎶

映画という映像表現ならではの、写実的でかつイマジネーションに溢れた場面展開♪

ラストシーンがとても抽象的な描き方で、昔ピンと来なかったのも多分この辺なんだけど、舞台を観て自分の中でよりしっくり来て、映画と舞台でやっと補完された気がしました♪

そもそも舞台だとどんな感じになるのか気になって日本キャスト版へ♪
映画よりちょっと長いくらいの尺で、休憩なしで駆け抜けるロックの波🎸💥

ミュージカルというよりロックでした!
舞台というよりライブでした!!
浦井君のヘドウィグはヘドウィグじゃなくて、おばちゃんでした、笑。
(浦井君のあの天然で根明な感じは癒されて好きなんだけど…ヘドウィグは…残念!)

でも"Origin of Love"はやっぱり凄く良くて泣きました。
映画よりもかなり強くビートが効いてて、また違った良さがあった✨✨

アヴちゃんのイツハクはジェンダーレスな感じがとってもカッコよくて、そして美しくて♡ラストはパアッと華やぎます♡✨
低音と高音の音域の広さが凄い🎶

全体的にかなり爆音で、久々に身体の更に奥の臓器でリズムを受ける感覚が、とっても心地よくて、かなり気持ちが高揚して楽しかったけど、終盤は爆音過ぎて、歌詞が全く聞こえなかった、笑。

え、舞台版てこんな感じなの…?とちょっとモヤモヤしたので、帰ってYouTubeを漁って、落ちてたニール・パトリック・ハリス版とダレン・クリス版BW舞台映像を観て、その日は眠れなかった…!
とりあえず演出はほぼ同じだった!

この映画の後、2014年にBWでリバイバル上演♪その年のトニーのミュージカルリバイバル作品賞とニールの主演男優賞、イツハク役のレナ・ホールが助演女優賞を軒並み受賞👏

ニールのパフォーマンスも凄いけど、レナが凄い!!あの声は彼女の声なの!?

▼トニー賞授賞式のパフォーマンス
https://youtu.be/uIaFn5lsLd8

昔家にあった映画の録画を予習で観たけど、画角が狭くて画質も悪くて、DVD買ってしまった♡ドキュメンタリー付♪

劇中で『ボディガード』の主題歌としても有名な"I will always love you"が流れるけれど、明日は『ボディ・ガード』の来日ミュージカルを観に行きます♪なんという偶然♬
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