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暁の7人のmhのレビュー・感想・評価

暁の7人(1975年製作の映画)
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エンスラポイド作戦を扱った有名なタイトル。
まったくのエンタメ作品「死刑執行人もまた死す」と違って、基本、史実通りに展開する。
史実トレース系はほかに「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016)」「ナチス第三の男(2017)」があるけど、頭が良くて冷酷というハイドリヒの描写がいちばんしっくりくるのがこの映画だった。
エンスラポイド作戦くくりでなくても、ハイドリヒのキャラがいちばん立ってるのはこの映画かも知れない。(「謀議」のケネスブラナーはかっこよすぎた)だめだこいつなんとかしなきゃと思わせてくれるので、ほかの映画と比べて没入感がひときわ高かった。
また、協力者への拷問、協力者の青酸カリ自殺などを省いているのも特徴。このあたりは転がりのよさを考慮した結果なのかも知れない。
007の監督さんで、カメラマンも有名な方とのこと。
いわれてみれば撮影もカット割りもすげーうまかったなぁ。
テンポがよくって、ラストまであっという間だった。
「暁」と「七人」は映画宣伝におけるパワーワードなので、あらあらまた邦題詐欺かしらと思ってたらまさかの原作準拠だった。(「Seven Men at Daybreak」)
イギリス公開タイトルの「Operation Daybreak」のほうがなにかと誤解を生みやすいという点で微妙だという逆転現象。そのせいかアメリカ公開時は「The Price of Freedom」だったらしい。
面白かった!

余談。
エンスラポイド作戦を題材にした視聴可能な映画はこれで全部見てしまった。コンプすると達成感よりも、寂寥感に襲われる。
mh

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