西東京

陸軍中野学校の西東京のレビュー・感想・評価

陸軍中野学校(1966年製作の映画)
4.5
空間のせせこましさゆえ、目に見えない加東大介の狂気のスケールを無限に広げていく。スパイ×仕立屋×イギリスで否応なしに『キングスマン』を思い浮かべるけど、あちらのパチンコ屋の広告みたいな客寄せでしかない下品で表面だけの薄っぺらな悪趣味を悠々と超えた、ガチの倫理観の欠如がここにある。小川眞由美の最期の、声の震えと挙動、死の直前の惚けた喋り方があまりに切実で泣いちゃった。雷蔵の存在が途中から透明になってヤバい。
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