Koshii

1408号室のKoshiiのレビュー・感想・評価

1408号室(2007年製作の映画)
2.9
サスペンスコーナーにあった作品をジャケ借りだ!

評価もレビューも前情報無しでいざ鑑賞!

とあるホテルの1408号室。その部屋では泊まった客はおろか、清掃に入ったスタッフさえもその怪異によって無残な姿へと変えられてしまう。一体この部屋では何が起きているのか??


以下、あらすじやネタバレを含みます。












原作がスティーヴン・キングなだけあって、「シャイニング」を彷彿とさせるような場面が多々ありました。シンメトリーに異常な拘りを見せていたキューブリック監督をリスペクトしたかのようなカメラのアングルはホラーの域を超えて美しさを感じました。

次々と起こる怪異は見もので、ホテルの一室というワンシチュエーションにも関わらず内側と外側、上と下、さらには部屋の温度をもコントロールし、視覚的に楽しませてくれました。しかし、最終的に「オカルトだった」で片付けられてしまう現象が多く、サスペンスを求めていた自分にとっては少々合わなかったです。

さらに本作がハマらなかった理由として、主人公の軸がブレていたことが挙げられます。彼はいわゆるオカルトライターとして、曰く付きの物件を実際に訪れ、それをもとに執筆活動を行なっていました。幽霊や神を信じないと言っていた割に、いざ本物の怪異と対峙したときに、すぐにオカルトだと信じ込み、焦燥し、すぐに逃げ出しそうになったりと、例えエセライターであってもよく仕事が務まるものだと感じてしまいました。(何か仕掛けがあるのでは?と疑う余地がある段階でパニックになるのは不自然)
幽霊を信じないからこそ、もっと疑うのが自然だし、ましてそれが本物の現象なら喜びそうな物なのにと、無粋な感想を抱いてしまいました。

上記ように、ツッコミどころも多く、純なオカルト物としても楽しめなかったのが残念で、なにかどんでん返しがありそうな含みが多分にあったのもどこかナンセンスに思えたので評価はかなり低めです。
Koshii

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