花とみつばち

二十歳の原点の花とみつばちのレビュー・感想・評価

二十歳の原点(1973年製作の映画)
4.0
旅に出よう
湖の水面を暗やみの中に漂いながら
笛をふこう
そして、ただ笛を深い湖底に沈ませよう
( 自殺2日前の日記 )

1969 年 当時立命館大学に通う高野悦子という女性の日記…
この映画からは、家族や友人に恵まれ自死する理由などまるで見当たらない。
たくさんの哲学書を愛読していたのか、日記に残された詩はとても美しい。
映画は、詩的な台詞が羅列していて物語の繋がりがあまり感じられない。
けれど、角ゆり子という女優自身もこの仕事に紆余曲折あったのか、この役柄と重なり若い瑞々しさが上手く適役です。
何とも儚い作品に、四人囃子の音楽が本当に素晴らしい。
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