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羊たちの沈黙のKZKのネタバレレビュー・内容・結末

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

・幼い頃に受けた虐待により、別人になりたいと変身願望をもつようになった男。
・サナギから羽化し変身する蛾のように、自分も別の存在に変わりたい。彼にとっては変身対象がたまたま女性だった。(身の回りにあった手に入れたい対象、なりたい対象が女性だった。)
・女性になる手段として女性を襲っているだけで、女性を犯したいわけではない。また、ゲイではないので、男性を襲うこともしない。
・さなぎから蛾へ。被害者は服の背中をまっすぐに切られる。まるでサナギが羽化する際のように。
・主人公のクラリス。幼い頃に母が亡くなり、警官だった父も殉職。引き取られた親戚の家で、屠畜される子羊を見た彼女は、子羊を逃がそうとするが、羊は逃げない。一匹だけ抱えて逃げたがその子羊も屠畜されてしまった。その際の鳴き声をトラウマとして持つクラリスは、子羊=被害者を救える立場であるFBI捜査官となる。
・子羊の悲鳴が聞こえなくなった時、彼女のトラウマは克服されたと言える。
・クラリスの衣装のグリーンについて。が多い。犯人であるガムの家の内装は緑色。地下室の扉も緑。地下室で電気が落とされると画面が犯人の暗視ゴーグル視点に切り替わるが、暗視ゴーグルごしには全てが緑色に見え、クラリスも全身が緑に見える。
・緑色の服を着たクラリスが、緑の空間である犯人の自宅に引き込まれるのは、ある種運命的なものを感じる。
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