KJ

羊たちの沈黙のKJのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.3
映画タイトルもだが、役名がこれほど語り継がれるキャラクターもいまい
もちろん、ジョディ・フォスターのクラリスも素晴らしい演技ではあるが、アンソニー・ホプキンスのハンニバル・レクターは、サイコパスの代名詞であると言っていい。
精神病質というものを世に知らしめた一本。

精神病質の主な特徴は、極端な冷酷さ・無慈悲・エゴイズム・感情の欠如・結果至上主義、であり、サイコパスの人間の大部分は殺人を犯す凶悪犯ではなく、身近にひそむ異常人格者であるらしい。
日常から慢性的に嘘をつき、とにかく目的のための手段選択に倫理性が全くない。
自分が他者と違うことを認識していることが多く、ゆえにたいていコミュニケーション能力は非常に高い。自己理解のために多様な知識を有していることが多い上に、思いやりが一切ないにも関わらず観察力や洞察力に優れているため、相手の懐に入り込むのが上手かったりするわけだ。
先天性、後天性があるとされるが、ここではおそらくレクター博士もそうであるように先天性精神病質に関しての話。
簡単に言うと脳が生まれた時から少々違うらしい。
脳波検査で発覚することもあるそうだ。

しかし、大半の人は自覚無自覚に関わらず一般的な社会生活を送っている。

こじらせた中2病で殺人を起こしてしまったり、戦争で感覚が麻痺した兵士や、傾向が強い弱いなどとは全く違う次元で、彼らは利益のために、安眠のために、特に理由もなかったり、なんかそういう気分だったために、特に何とも思わずに人や動物を傷つけたり、殺したりする。
倫理観を知らないわけではなくて、法を理解していないわけではなくて、ただただ何とも思わない。

死刑反対派はアホだと思う。
そんな殺人犯のうち例えば100人に1人、そんな人間が混ざってて、刑期を終えてあなたの部屋の隣に住みはじめることはありえないと何故言えるのだろう?
想像力が欠如しているとしか思えないんだけどね。
KJ

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