久しぶりにポランスキー監督作品を鑑賞したが、やはりポランスキーらしい厭な雰囲気は見ていて楽しい
他の同監督作品に比べると厭さは弱いかもしれないが、言葉の通じない異国で失踪した妻を探すプロットはベタでヒッチコックの影響が強いが厭な舞台設定である
些細なきっかけで大きな事件に巻き込まれる展開の不条理さは流石の面白さ
前半の警察や役所が役に立たず1人で妻を捜索する展開はヒヤヒヤして面白いが、中盤からキーキャラになるエマニュエル・セニエが登場してから話にギアが入りより面白さに磨きがかかる
ハリソン・フォード演じる主人公が不憫過ぎる状況でも妻を救う一点だけに向かって動く様は"フランティック"というタイトルとは離れた精神力の高さを感じて好感を持てる