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オー!ラッキーマンのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

オー!ラッキーマン(1973年製作の映画)
4.0
【コーヒーのセールスマンから役者になる道はイバラしかない】
町山智浩のVIDEO SHOP UFOで気になっていた『オー!ラッキーマン』を観た。本作はコーヒーのセールスマンから『時計じかけのオレンジ』の主人公になったマルコム・マクダウェルの半生を荒唐無稽に描いた作品とのこと。さりげなく3時間近くあるので今まで手を出せていなかったのだが、観てみた。これが結構面白かった。

笑顔が取り柄のやり手セールスマンは車を走らせ営業活動に出る。その道中はトラブル続きだ。煽り運転の男が目の前で事故る。警察に事情を説明しようとするが、「みなかったことにしてくれ」と言われてしまう。道に迷い、フェンスの前で停車していると軍に包囲されて拷問を受ける。だが突然、基地が襲撃されて戦場のようになってしまう。彼は次々と現れる修羅場を乗り越えて、やがて役者へとのし上がっていく。コントのように短いエピソードを数珠繋ぎにしていく。その合間にThe Whoのようなブリティッシュロックの旋律が盛り上げていく。正直2時間40分は長いのだが、あまりにかけ離れた異業種転職を果たすイバラ道を誇張して描くにはこれぐらいのオーバーさが必要だったんだなと感じた。
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