このレビューはネタバレを含みます
<注意>ネタバレはありませんがくだらない長文です。
暇な方、たとえば行列の出来るラーメン屋で待っている間にお読みください。時間は潰せますが、大切な時間は無駄になります。
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「お掃除映画」というジャンルがある。
高尚な映画評論家がラベリングしたわけでもなく、TSUTAYAのジャンルコーナーにあるわけでもない。勝手にわたしが名付けたものだ。
「お掃除映画」には3つのタイプに分別される。
①掃除がモチーフの映画
②掃除がしたくなる映画
③掃除がはかどる映画
①は『サンシャイン・クリーニング』など掃除がモチーフの映画。
②は『ハンニバル』や『マッチスティク・メン』など主人公が掃除をするシーンがある映画で、感化されてやる気がでるもの。
主人公が潔癖性や強迫観念症だとなおよい。最近では『イコライザー』がこの部類に入る。
③は文字通り。本作はこれに入る。
掃除をする際、音楽(BGM)をかけながらする人は多いと思う。そこで今回は“BGV”として映画を流しながら掃除をすることをお薦めしたい。
とにかくはかどること間違いなしなのだ。
そしてなぜ本作は優れた「掃除がはかどる映画」なのかというと、アクション映画であり、その中でもテンポがよく、チェイスシーンの連続だからだ。
逃げる、追う、逃げる逃げる、追う追う、機転をきかす、反撃する。ホコリを掻き出す、掃く掃く、吸い取る吸い取る、スプレーをかける、拭き取る。
映像が身体の隅々にいきたわり、シンクロする時、“ゾーン”に似た感覚を覚える。だから優れたアクション映画は、優れた「お掃除映画」でもある。
ちなみに本作以外のお薦め「掃除がはかどる映画」はボーン・シリーズ2、3作(ダグ・リーマンの1作目は駄目)、A・ジョリーの『ソルト』。あとはトニー・スコット作品のほとんど(『クリムゾン・タイド』は除く)など。だからシネフィルと呼ばれるひとたちはトニー・スコットが大好きだ。
但しやはり例外もあって『逃亡者』は面白いが、なぜか「掃除がはかどる映画」としてはイマイチだったりする。
さあ、大掃除の時期。
2時間12分後、あなたの部屋はピカピカだ。
DVD(12/12/2014) *再鑑賞(年に1回は観てる)
※本レビューは映画をくさしたもの、馬鹿にしたものではございません。劇場で3回観て、DVDも購入し、阿呆のように何回も観た上、悟りの境地で書いたものでございます。