情報化社会と監視社会が同時に到来してしまったら、どんな恐ろしいことになるのか。それはジョージ・オーウェルの「1984年」どころではないですよ。これは非常に現代的なテーマを内包した映画ですね。
民間の監視カメラをあんなに簡単にハッキングできるとは思えないけど、人工衛星で個人のプライバシーも監視できてしまうのだから恐ろしい。日本もマイ・ナンバー法が導入されたら、こんな風になってしまうのかとふと思いました。
テーマ設定が卓抜な映画ですが、ストーリーもよくできてて、スピーディかつサプライズに富むプロットも良いです。マフィア(トム・サイズモア)と相撃ちさせるクライマックスには爆笑、いや感心しました(まさか冒頭のあれが伏線とはね)。
難点を言えば、発端となった下院議員(ジョン・ヴォイト)の犯行の杜撰さ。監視カメラの恐ろしさは本人が一番わかってるだろうにさ(笑)
「水曜プレミアム」にて。