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最後の戦闘機のmhのレビュー・感想・評価

最後の戦闘機(1935年製作の映画)
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フランスの飛行機のりの恋愛・友情もの。
運命の相手が、バディを組んでる男の妻だったという設定にやや牽強付会がみられるもののそのほかは真面目で丁寧な作りで、エンタメ映画としてとてもよくできている。これが1935年の映画かよすげーなと思ってると、「将軍たちの夜」を手がけたアナトール・リトヴァク監督と、脚本家ジョセフ・ケッセルのコンビの初期作品だった。どうりで!
無事に戻ってきたらまずは報告をするという細部もすげーと感心してると、脚本家であり作家のジョセフ・ケッセルはWW1の飛行機のりだったんだって。どうりで!
実際にピアノを弾くという、音楽の入れ方も気が利いている。
主人公もヒロインもその亭主も、みんないいひとっていうのが、またいいんだよね。
ラストもラスト、ヒロインとその亭主がしんみりしているところに、主人公の弟がやってきたシーンが素晴らしいのひとこと。無言のうちにいろいろ察する子どもがけなげすぎる。人間関係と情緒の複雑さに関していえば、いまの映画でもなかなかお目にかからないすごい場面設計だった。
面白かった!
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