娯楽作に全振りした山本政志監督による、オリンピック便乗お祭りコメディです。
ご町内を舞台にしている吉本新喜劇ふうの物語かと思いきや、バブル末期の浮かれた残滓がそこかしこに垣間見える社会派な一面もあり、そこが上手い具合にわちゃわちゃとした雰囲気と相まってとにかく楽しいです。
後半のベン・ジョンソンが出てくる辺りは普通ならかなりグダグダな展開になりそうなものですが、そこも上手い具合に豪華俳優陣の大量投入によって有無を言わさぬ謎パワーに変換されています。
「空白」の凄みとは全く逆方向を向いている古田新太さんが実に古田新太さんらしいキャラを演じていて、憎たらしくも面白いです。