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東海道お化け道中のmitakosamaのレビュー・感想・評価

東海道お化け道中(1969年製作の映画)
3.5
めっちゃ勘違いしてた。
大映妖怪三部作について、最終作が妖怪大戦争だと信じてたが、このおばけ道中の方が後だった!
でも大戦争の方が後だと思うよなぁ。大戦争はキャラクター映画として行き着いてるもん。
おばけ道中はその意味では、あたかも過渡期に至るまでの映画に見える。時代劇としてしっかりした構造にあり、時代劇に妖怪の要素を取り入れた実験作的な匂いが強い。大戦争のキャラクター映画としての完成度の高さを見れば製作年代の勘違いも仕方あるまい。
逆に言うと、大戦争の子供向け路線から、即大人向け路線に戻したってことだよな。いや、大人向けではないのか?正攻法な時代劇路線に戻したってことか。その判断は凄いなぁ。むしろ本当にやりたかったのは時代劇だったのかな?

それ故か時代劇映画として見応えある。股旅モノといういわばロードムービーなので全体として映画的なんだよね。
で、妖怪もキャラクター性の高いカラカサや油すましは出てこない。蛇骨婆など地味で子供が見たらちびっちゃう妖怪に限定してる。

20年ぶりくらいにDVDで見たけど今見るとそれ程強くはないな。百物語の方が不気味な怖さがある。
話としては3分作では一番好き。
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