このレビューはネタバレを含みます
20世紀の至宝ディオニソスに愛されたモーリス・ベシャールを追う。ベジャールを船頭にヴェネチアの夜に20世紀バレエ団の身体が跳ねる。その交歓!ステージはヴェネチアの運河を悠々と渡り、水の都の節点となる。
ステージが!運河に!浮かんで!ベジャール作品が披露される!…素敵すぎる…
ベジャール答えて曰く、振付家は過去を見ないと、未来を見ると。
バレエも振り付けも一切が"テンポラリー"であること、身体は永遠に変遷することを示してくれる。
でも映像で残してくれてありがとう!!
ジョルジュ・ドンのインタビューはみずみずしく、森下洋子のために振りつけられた"ライト"は彼女の踊り盛りが光り、20世紀バレエ団のメンバーは力強い。いまも活躍するメンバーがいるのでぜひ注意深く見てみてください。
日本の彼方ではわたしの生まれる前にこんなアートシーンが拡がっていたのか。ワンシーンワンシーンすべてに胸が熱くなる。