F.コッポラ監督とヴィンセント・ギャロ。
これすごく好き!ジャケ写からハードボイルド系かと思ってたら、いい意味で全然違ってた!
めちゃかっこいい美しいモノクロ映像で、一部回想シーンのみカラー。舞台はアルゼンチンの田舎町。哀愁を帯びた美しい音楽。
長らく生き別れていた年の離れた兄弟と、心優しい兄の恋人、個性的な隣人たち。
少ない登場人物と限られた舞台設定で、淡々とゆっくりと、大きな事件も起こらず、でも人への慈しみに溢れた雰囲気は、5〜60年代ヨーロッパ映画を彷彿とさせる。犬も可愛いし。
ただ残念なのは、ラスト30分、演劇祭に向けて旅立つあたりから、舞台設定が大掛かりになって雰囲気が変わっちゃうんだよな〜。
それまでの雰囲気のままで、最後までいって欲しかった〜。むむむ…
家族の愛情とその難しさを描く人間ドラマ。職業監督として成功したコッポラ監督が、本来撮りたかったパーソナルな映画は、こういうのだったんだろうな。
ヴィンセント・ギャロとアルデン・エーレンライク、二人の存在感と繊細な演技に心打たれる。ラストのハグも良かった…