matchypotter

釣りバカ日誌8のmatchypotterのレビュー・感想・評価

釣りバカ日誌8(1996年製作の映画)
3.6
SP+シリーズ8作で9作目。
このコンビ、止まるところを知らない。

その温泉での宴会衣装、どこから持ってきたの、ハマちゃん。

今回はコメディ色がパワーアップする。いや、パワーアップせざるを得ない。
柄本明と室井滋が参戦。これは、これは、染まる。

この辺から『釣りバカ日誌』も、『男はつらいよ』みたいに、自分たちのお茶の間的なパーソナルな話題や行動範囲から他人の義理人情に関与していく物語になっていってる気がする。

いつものハマちゃんとスーさんのお馴染みの空気にあっという間に馴染みつつ、そこから柄本明と室井滋らしいパンチ力を上乗せしてくる。
そんなコメディが渋滞している釣りバカどもの人情ドラマ。

スーさんの亡き友人の娘、室井滋。医者でなんでも口にしちゃうような竹を割ったような性格。
一方の柄本明、ハマちゃんの釣りの弟子みたいな。“博士”と呼ばれてて、宇宙工学系の学者さん。いわゆる“コミュ障”。

この2人がハマちゃんとスーさんの釣りに参じたことで惹かれ合う。
性格が真反対だけど、だからこそのフィーリング、か。

そして、その2人があれよあれと、結婚。
福島でその挙式に出たハマちゃんとスーさんはそれを理由に早々に切り上げて、、、渓流釣りへ。

そこで、川釣りを楽しんでいると雲行きが怪しくなると同時に日が暮れ始めて、、、スーさん、岩に躓いて負傷。

2人で森を彷徨い、山小屋に辿り着く、、、。
それでなぜだか鈴木建設の重役たちが遭難の知らせを聞いて駆けつける。

この2人の仲がついに?、、、と、地元の消防団とか捜索隊が駆り出されるレベルのなかなかの大事に発展していくシリーズ9作目。

柄本明と室井滋というパンチ力といつものハマちゃん&スーさんのお騒がせ感。
シリーズを重ねながら、中弛みすることなく、さり気なく角野卓造がいたり、外のロケを増やしたり、、、90年代のエネルギーを感じる。

山小屋で変なキノコを食べて2人でうなされるヤツ、コメディとして笑うシーンでもある。
だがしかし、そこは栗山監督と山田洋次イズムと松竹。
技術というか迫力が『釣りバカ日誌』の域を超えていて映画会社の本気を垣間見れる。

『男はつらいよ』もしかり、この本気のドタバタコメディ。

どうしていつもトラブルに見舞われたり、会社の案件に影響しても、ちゃんと丸く“楽しい釣り”に収まるのか、さすがだわ。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
『matchypotterと映画の秘宝』
https://matchypotter.com/
作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○


F:2555
M:940
matchypotter

matchypotter