深い霧に抱かれて、永い時を眠り続ける村がある。100年に一度目覚めるが、村人の誰かひとりでも外界に出れば、村は永久に消えてしまう。ある朝、地図にはないその村に、NYから来た二人の男が迷い込む。
ミネリのオペレッタ風ミュージカル。セットに趣向を凝らし、異世界のような空気を醸し出している。
「愛はどんな奇跡も起こす」とは素敵な響きだが、この村や映画に漂う、愛を建前にした同調圧力が少し息苦しい。
ミュージカルシーンは、鬱蒼とした森のように暗めで控えめな印象だけれど、また観ればきっと良さを味わえるはず…。
