まーしー

名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)のまーしーのレビュー・感想・評価

3.0
本作の準主役である怪盗キッドが、舞台女優のビッグ・ジュエリーを盗むという予告状を出す。
謎を解いた毛利小五郎と警察は、舞台の警備を固めるが……飛行機を主舞台に、怪盗キッドと名探偵コナンの活躍を描いたシリーズ第8作。

怪盗キッドからの予告場、機内での事件、飛行機の不時着という、大きな3つの場面で構成される本作。
場面ごとの展開にぶつ切り感があり、正直、クオリティの高さは感じない。機内で起こる事件のトリックや犯人は驚くようなものではなく、終盤に向けたお膳立ての感すらある。
その結果、全体的にあっさりとした印象を持った。

神出鬼没の怪盗キッドは、工藤新一をはじめ色々な人物にも変装する。機転の利いたラストはキッドらしくキザでカッコよく、毛利蘭とキッドだけの秘密も良い。
コナンvsキッドから始まった冒頭から、物語の展開とともにコナン&キッドとなったあたり、コナンとキッドのファンの心をくすぐることだろう。

あることから、毛利蘭にかかる重圧とそれを取り除こうとする工藤新一を描くなど、お決まりのロマンスも散りばめられている。
が、どうしてもぼやけた印象は拭えず、コナン映画の中でも並のものと言わざるを得ない。