荒野のジャバザハット

ガメラ2 レギオン襲来の荒野のジャバザハットのレビュー・感想・評価

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)
3.8
レギオン襲来のファンムービーと言えるような形がシン・ゴジラなんだと改めて。ゴジラ映画を真似て作られたガメラシリーズが逆輸入的に真似られて新作を作っていくという構造もなんだか感慨深い。

ストーリーのテンポや巧みな特撮の流れ、前半部の海外モンスター映画のようなホラー演出、そして怪獣バトル、日本の特撮きっての傑作と言われるのがよく分かる作品だった。

何よりラスト戦闘のガメラ登場シーンの描写は怪獣映画史上1番クールというか、ガメラがヒーローである事を決定付ける名シーン。怪獣映画であれをやるとかなり寒い形になりかねないが、人間がガメラの存在を願い再び立ち上がるという演出のおかげで自然とヒーローとして見ることが出来る流れ、素晴らしいです。

今回の敵レギオンも昆虫地球外生命体説を思い起こすビジュアルと設定でSFとしても飲み込みやすい。

ラストの会話劇、ガメラは地球の守護神であり、人間の味方ではない。環境破壊を続ければ人類は…という締めくくりも映画の終わりとして気持ち良い痺れる終幕。