MINAMI

ガメラ2 レギオン襲来のMINAMIのレビュー・感想・評価

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)
3.3
◆いまさら怪獣映画初体験

 実は、怪獣ものの映画を見たのは、これが初めてである。テレビでは、ウルトラマンなど、子供のころにたくさん見てきたのであるが、2時間近くある映画は見たことがなかった。つまり私にとって「初怪獣映画」であった。
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●ガメラの意図は
 隕石のように宇宙からやってきた侵入者。昆虫のような姿をした無数の宇宙生物と、それを率いる巨大版生物。町を破壊し、人々を襲う。それらは、レギオンと名づけられた。
 そこに、ガメラが突然に現れる。そしてレギオンと闘う。
 レギオンの意図や意思は見えない。一方で、それと闘うガメラの意図や目的もわからない。
 人間たちは、ただ襲い掛かってくる宇宙生物と、それを防ごうとする怪獣に右往左往する。やがて、少しずつその構図が見えてくる。映画を見る私も、謎が解き明かされていく過程に、どんどん引き込まれていった。

●科学的整合性
 レギオンは、ガラスや土からシリコンを摂取し、大量の酸素を排出し、それによって巨大な草体を育てる。そして、草体は大爆発をともなって種子を宇宙にまき散らす。キノコを育てるハキリアリの映像を見せながら、その生態を説明するシーンは説得力がある。
 また、電磁波によってコミュニケーションをするので、電磁波を発するものを攻撃する。だから、人間でも襲われる人とそうでない人がいることもわかってくる。大都市が襲撃の対象となるのもそのためである。
 綿密に作られた設定である。それにしても仙台が攻撃によって消滅してしまい、「仙台消滅」とニュースが報じているのは驚いた。仙台がかわいそうな気もして……

●ラストは
 最終的にガメラがレギオンを倒し、人間側の勝利に終わる。その過程は、ハラハラするシーンの連続であり、迫力があった。
 そしてラスト。「ガメラは人間を守ったのか」という問いに対して、「地球の生態系を守ったのだ、だから人間が生態系を破壊したときには、ガメラの敵になるかもしれない」と話すシーンで終わる。
 うーん、そうだったのか。思わず納得した。ご都合主義ではなく、最後まで筋が通ったしっかりした映画だった。
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 初めて見た怪獣映画であったが、侮れないなと思った。先に2を見てしまったので、ぜひ1作目のガメラもみてみようと思います。
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