おもち

エルミタージュ幻想のおもちのレビュー・感想・評価

エルミタージュ幻想(2002年製作の映画)
3.5
#エルミタージュ美術館を舞台に90分ワンカットで撮影されたロシアの美と歴史の旅。監督のソクーロフと19世紀に実在したフランス人外交官キュスティーヌが対話する形で進んで行きます。舞踏会で踊る永遠の人々。美しくてため息が出ます。

#大学時代に見たのですが、最近懐かしくなり(バードマンの長回しで)DVDを購入しました。TSUTAYAに置いてない上に、量産していないのか密林でもちょっと高かったです(T-T)
一緒に買ったリトルミスサンシャインのは1,000円なのに…

#眺めるだけで十分美しい時間旅行ですが、ロシアの歴史、美術に関する一般的な教養があるとより楽しめる作品です。キュスティーヌは基本的に自分勝手で文句ばかりの嫌な老人ですが、Wikipedia で彼のページを見ると言動の源がよく分かり面白いです。

90分ワンカットで有名な本作ですが、撮影技法だけに注目されるのを嫌ったソクーロフ監督は、当初エキストラの数などを聞かれるのを渋っていたそうです。
しかし、その技術と努力には注目せざるを得ないですよね!
史上初のエルミタージュ美術館での撮影ですが、ソクーロフの目線で一緒に美術館内を歩き回るのは本当に素敵な体験です。
19世紀と現代が交差して夢の中にいるよう。

ロシアの歴史が全く分からないので、会話の内容が半分不明だったのと、キュスティーヌがぶつぶつうるさいのでスコアは少し低めですが…(^^;

一番好きなシーンはエカテリーナ二世が雪の中に走っていくところ。
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