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るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 維新志士への鎮魂歌のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.5
るろうに剣心の劇場用でアニメオリジナルのストーリー。

旧会津藩士や旧彰義隊の生き残りが「維新をやり直す」と決起しテロに及び、剣心らが阻止する為に戦う、という話。

時雨なるリーダーの男が、なかなか侠気がある好青年。
薩長同盟の際に倒幕派だった剣心とは遺恨のある相手。
で、亡き父は彰義隊だった弥彦は、時雨に心酔する。

この映画では高荷恵が出てこないんだよな。恵も会津出身だから話に絡ませることも可能だったろうが、尺の都合でカットしたのかな?

やっぱり、るろ剣は引き出しが多く作れる優良なコンテンツなんだよね。
幕末の因縁を明治で戦わせる、という他に有りそうでない独自の設定は,まだまだいくらでも話が作れそうだもんな。
今作のようなオリジナルも良いし、原作基準の話を劇場用アニメーションでリメイクもしてもらいたい。
(因に宝塚版るろ剣は、オリジナル要素として新選組の加納惣三郎を登場させているぞ!)

一方でるろ剣の嫌いな所は,チャンバラがデタラメなこと。
「りゅ〜しょ〜せ〜ん!」とか「りゅ〜つ〜いせ〜ん!」とか必殺技の名前を大声で叫びながら大ジャンプして繰り出すマンガ殺法がどうしても受け入れられん。
折角ドラマ部分が面白くてもクライマックスのバトルで急に子供騙しになる。(追憶編はコレをやらなかったから名作になっと言える)

時雨の幼なじみに剣心が「必ず連れて帰る」と言って戦いに行ったのに、仲間の裏切りという不可抗力があったとはいえ、時雨が死んじゃうとか…なんか変な所は多々有る。
まぁ、それでもるろ剣のキャパの広さを感じさせる作品ではある。もっと映画作品を作って欲しいな。
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