とりこ

ブレードランナーのとりこのレビュー・感想・評価

ブレードランナー(1982年製作の映画)
4.7
確かな直感に導かれるディストピア(センス!)、徹底的にクールなハードボイルド具合、ギミック、キャラデ、台詞のひとつひとつまでが恰好よく哲学を感じるほど圧倒的。冷酷なレプリカント、ロイの““雨の中の涙モノローグ““ほど美しく哀しいものはない
(どうしようもなく搾取されるレプリカントに市井の人間、自分を重ねるとまた沁みる…)

「おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた。オリオン座の近くで燃える宇宙戦艦。タンホイザー・ゲートの近くで暗闇に瞬くCビーム、そんな思い出も時間と共にやがて消える。雨の中の涙のように。死ぬ時が来た‥」
I’ve seen things you people wouldn’t believe. Attack ships on fire off the shoulder of Orion. I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate. All those moments will be lost in time, like tears in rain. Time to die..

この短い言葉の中に生命がある。痺れる
とりこ

とりこ