歌代

ロスト・イン・トランスレーションの歌代のレビュー・感想・評価

4.0
旅に来たというのに空虚さを抱えている2人。

結婚2年目の女の子と、結婚25年目でサントリーのCMを撮りに来日したハリウッド俳優。

結局求めていたのは他者との交流といういっちゃえばしょうもない話なのかもしれないけど、でもある意味1番身近なテーマなんだと思いました。
思い通りにならない2人のちょっとした失敗やちょっとした地獄みたいなしんどい瞬間が気の抜けたコメディのように描かれててとても素晴らしかったです。

良いことがあると全部最高に思えるけど、悪いことあると全部最悪に思える。
行けるかもしれない!→テレビ出演→「なんだこれ、、、」→「自分を見失った。健康になりたい」の流れは笑った。

ソフィアコッポラ、賛否両論あるけど自分は概ね波長が合ってる感じがする。

エンドロール2曲目がはっぴいえんど『風をあつめて』なんだけど、過ぎ去った時や失ったなにかを集める、あるいはもうない街の面影を見つけるこの歌を旅の余韻に持ってくるのは秀逸。
歌代

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