超大傑作だ…脚本はもちろん、撮影、音楽(武満徹)、演技、全てがガチっとキマってる。
最初と最後は鎧兜で繋がって、最後のシーンではそれが何を象徴してるかが解る。武士など表面だけを飾ってるだけだ、という半四郎の台詞がその全てを語ってる。
オープニングクレジットから早々に思ったのが、撮影が息を飲むほど美しい。シンメトリーが多くて、ミニマリズムを感じる。その気品の高さも武士道の表面的なところを嘲笑ってるのかもしれない。あと皆お屋敷にいる時はかしこまった不自然な歩き方をしてるように感じたけど、それも同じような趣旨があったのかもしれない。
あとはズームインと顔にアップして感情を表してるシーンが多いとか、決闘のシーンは強い風と一緒に斜めで撮ることによって不安定な感じと緊迫感を表してるかなと思った。
仲代達矢の低い声と小説のような語り方には強く惹き込まれた。
Criterion channel closet picksで役所広司と小島秀夫が今作を選んでた。
小島秀夫によると今作の後半はマカロニ・ウェスタンの元となったらしい(まだ観たことないジャンルだけど…)。