櫻イミト

フェリーニのアマルコルドの櫻イミトのレビュー・感想・評価

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)
3.0
「アマルコルド」の意味は「私は憶えている」。フェリーニ監督が少年時代の思い出を1年間の出来事としてまとめた回想集。冒頭、春を告げる焚火祭りと綿毛が舞う風景が印象的。以後はフェリーニの家族を主軸に街の人々のぶつ切れのエピソードが延々と続く。ラスト10分、再びの春を前に悲喜ドラマチックなことが起こり終幕する。構成フォーマットは「8 1/2」と同様で、最初にインパクトあるシーンがあり、途中は冗長で、終わりで本気出すパターン。映画監督による少年時代回想作品としてタルコフスキー監督の「鏡」と比較すると、イタリアとロシアのお国柄も相まって両監督の資質が正反対なのが浮き彫りで面白い。フェリーニ少年の思い出は、頭の中は女性の巨乳とお尻のことばかり、祖父はリズムをとっての放屁が得意で、伯父は木に登って「女が欲しい」と叫び続けて病院へ・・・。自分としてはタルコフスキー監督の方が共感度が高かった。雪国育ちだからか?










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