日常に存在しうるものだけで映画に仕立てた作品だろうか。
美男美女はおらず、醜い容姿の役者に喜劇の所作をとらせ
レイアウトで見栄えを良くしている。
強い画は避けて作られており、何気なく見えがちな
だが実は高品質な画であるというコンセプトだろうか。
冒頭と終わりにだけ観客が喜ぶものを見せ
後は実に攻撃的な茶化し、不愉快なもので構成している。
人を腹立たせるための動きや口調、表情の誇張具合が巧妙で
ワザと臭さともっともらしさの
どっちとも付かない塩梅になっていた。
話的にはブツ切りだが、画面にはそういった印象を与えない
繋ぎの不思議さも有していた。