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東京ゴッドファーザーズのこへのネタバレレビュー・内容・結末

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

クリスマスにホームレス3人が捨て子の親を探しに出かけるが、ドタバタに巻き込まれる内にいつの間にか皆それぞれがまるで自分を探しているかのよう。
ラストでミユキが上着を脱ぎ捨てながら、連れ去られる赤ちゃんを追いかけるシーンから特に泣ける。
最初は赤ちゃんのことを煙たがっていたのに親の元へ届けようと必死になっていたり、親に対して意固地になっていた自分を取り払うことができるようになったり、そんな彼女の成長が上着を脱ぐという行為と共に表現されていたと思う。屋上で「子供がいなくなった親の気持ちわかるだろ」と説くシーンでは自分の親の気持ちもほんとは理解してるんだと気づく。
人に何かを語りかけながら実は懺悔みたいになっている、そういう構造に弱い。
笑って泣けるエンタメ映画。

あと嘘とか夢を実生活を混ぜ合わせて表現する方法が生々しくて好きだった。
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