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ダーク・シャドウのあのネタバレレビュー・内容・結末

ダーク・シャドウ(2012年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます


恋愛の歪みから、魔女のアンジェリークにヴァンパイアにされたバーナバス・コリンズは、200年の時を経て蘇り、衰退してしまった末裔のコリンズ家をあの頃の様に繁栄させるべく奔走するノスタルジックなファンタジーコメディ作品。

マクドナルドのロゴがメフィストフェレスの紋章に酷似していたり、おばあちゃん(ジョンソンさん)とバーナバスとの箪笥やベッドでの絡みだったり、愛を教えてくれたヒッピーたちを鏖殺したり。ちょっとしたディテールの積み重ねに、そのクレイジーとシュールさに惹かれてしまった。

箇所箇所に流れる挿入曲もまた抜群のチョイス。
T.Rex - get it on も印象的だが、何より冒頭の汽車に揺られるヴィクトリアのシーンである。nights in white satin で一気に未知の世界にいざなわれる様な、霧と共に世界観へと持って行かれた。

ただ、時間の都合上なのだろうが、端的にまとめ省略し過ぎた節はいただけないなと。(キャロリン急にオオカミ。ヴィクトリアの過去とか。デヴィッドのママの事とか。)
もっと掘り下げて、キャラクター其々の物語に焦点を当てながら進めたらもっと、移入出来て深みを感じでいたと思う。

それでも全体的にテンポも良く、初見でも分かりやすく物語を楽しめる演出になっている。


補足として、この作品の大きなテーマは一族の呪いである。首尾にバーナバスが語っている言葉だ。

血は水よりも濃い。
という言葉がある。
血が人を意味づけ、結びつけ、呪うのだ。
我が呪いはついに解けた。

これは血の柵から解放されて、漸くバーナバスは愛を知る事が出来たという事を文学的に語っている。
冒頭のセリフが伏線であり、全てを物語っていたのだ。
ハッピーエンドで良かったね。とおもいきや、博士がヴァンパイア化して蘇る所で終わる。

ダークシャドウ2が楽しみだ。
あ