わたしにとってワインは一番好きなお酒で。
それだけに留まらず素晴らしい人生のお供としても私のさまざまなシーンを助けてくれる頼もしい存在。
注ぎいれたワイングラスから漂ってくる芳醇で濃厚なあの薫り、味わい、奥行き…たちまちあの輝くブランやルージュの虜である。
そんなワインに纏わる芳醇な人間ドラマがワインの味わいみたくブルゴーニュを舞台に展開されるという設定だけで既に良い酩酊感を味わっているのにストーリーも至ってシンプルな様相のそれはまさにテーブルワインみたいな飲みやすさ(映画だから見やすさだけど笑)
神の様な舌で手厳しい評価でもってワインガイドを発行してたちまち人気者となっているチャーリーが自分のルーツであり父親が経営してる農場が倒産の危機に瀕したことから紆余曲折を辿りながらも一念発起し昔ながらの製法にこだわったワインに回帰して難局を乗り越えようとするドラマである。
その途上には切れかけていた家族との関係を見つめなおす機会に触れ、父との確執、隣農家とのある出会いを通じながらやワインづくりの難しさと自分の人生というものを見つめ直していく…
まあありきたりな部分は多いんだけどね笑
でも人生ってそんなジェットコースターの様に急上昇、降下を繰り返すわけだしその反面ある種のルーティンみたいこともたくさんあるわけでそんなところを映画も描いておりそれが時間を経ながらワインの様な味わいが醸成されていく。
そんなシンプルな事をそのまさにワインになぞらえて丁寧に描写していた。
(ラストのオチはうまく行き過ぎてる感はあるけど笑)
でも短い時間でこの作品は観れるし何よりワイン飲みながら見れたら最高だと思う(現に私は呑みながら鑑賞)
ブルゴーニュの美しい景色に見惚れ、ワインの香りに包まれた良い気持ちにさせてくれる良作でした。